「NISMO R34GT-R Z-tune」の圧倒的な動力性能を実現する心臓部が「RB26DETT改 Z2」エンジンです。
368kw(500ps)/540N・m(55kg・m)以上の高い出力/トルクを発生し、且つロードゴーイングカーとして必要な高い耐久性を実現する為、組み込まれるエンジンパーツにもレース用エンジンのノウハウが直接活用され、ロードゴーイングカーとしては過剰なまでのハイクオリティパーツが使用されています。
そしてこれらのハイクオリティーパーツを使用し、そのエンジンに息吹を吹き込むのはニスモで長年レース用エンジンの開発・チューニングを行なってきた熟練のメカニック達です。エンジンダイナモ等の最先端の設備と熟練メカニックの競演により「RB26DETT改 Z2」は完成するのです。
また「RB26DETT改 Z2」は20基すべてにシリアルナンバーが与えられ、将来に渡ってデータ管理が行なわれることとなります。
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カムシャフト エンジン性能や特性を決定する重要なパーツであるカムシャフト。 「高出力と排気ガス対策」という相い反する2つの要素をバランスよく成立させる事が「RB26DETT改 Z2」エンジン最大の課題でした。この最大の課題にニスモではカムプロフィール、リフト量、バルブタイミングを徹底的にテストを行なう事で解決しました。 エンジン圧縮比、ターボチャージャー、エキゾースト等の選定と合わせて最適な数値、形状を採用しています。 |
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GTエンジンブロック 2001年以降のGT500用エンジンは2.8Lで参戦してきましたが、2.8Lエンジンのビックボア(φ87mm)と、ハイブーストを実現する為、N1仕様のエンジンブロックに対して、各部の剛性を向上させたエンジンブロックが必要となりました。今回Z2のエンジンブロックはこのノウハウを生かしたものが採用されました。 |
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GTクランクシャフト
「GTエンジンブロック」と同様にGT500用エンジンに使用された他、ニュルブルクリンク24時間耐久レース仕様等、多くのカテゴリーのレースに実際に採用され、その性能・耐久性が確認されたロングストローク・クランクシャフトです。スタンダード比4mmアップのロングストローク(77.7mm)を実現する事に加え、製造方法に型鍛造+フィレットロール加工を採用する事により、高い耐久性を実現しました。 |
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ピストン 「RB26DETT改 Z2」専用の鍛造ピストンを採用、最大ブースト圧0.15MPa(1.5kg/cm)で368kw(500ps)/540N・m(55kg・m)以上という圧倒的なエンジン性能とエンジンレスポンスの向上を実現する為、軽量・高剛性のクーリングチャネル付鍛造ピストンを専用に開発しました。 |
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GTコンロッド 121.5mmのディメンジョンを持つコンロッドは「GTクランクシャフト」同様にGT500の他、ニュルブルクリンク24時間耐久レース仕様等で実際に採用されたコンロッドです。材質にSNCM439材を採用する事で軽量かつ高い強度を確保しています。 |
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インテークコレクター 吸気管長及び口径、コレクタータンク本体の断面形状を見直した事で、各気筒への空気流入量を改善し、中速トルクの向上を実現します。 |
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ターボチャージャー 2001年以降のGT500車輌及び2004年のニュルブルクリンク24時間耐久レース仕様車に使用した実績をもつIHI製ターボチャージャーを採用しました(スペックは異なります)。軸受け部にボールベアリング式を採用する事により、大型のターボチャージャーで発生しやすいレスポンスの低下を抑えながら、ハイブースト時の圧倒的なターボフィーリングを実現します。 |
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エキゾースト 拡大された排気量とハイブーストにより増大した排気ガスを効率的に洗浄、排出する為、キャタライザー性能の向上とパイプ形状と口径を最適化。そして材質にチタン(Frチューブはステンレス)を採用する事で大幅な軽量化を達成しました。 |
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エンジン加工内容 シリンダーヘッド ・燃焼室形状変更&ボリューム調整 ・カムシャフト逃げ加工 ・IN&EHXポート修正 エンジンブロック ・ボーリング&ホーニング ・オイルギャラリープラグ追加 ピストン&コンロッド ・重量合わせ(1g以内) クランクシャフト ・ダイナミックバランス インテークコレクター ・段付修正研磨 EXHマニホールド ・段付修正研磨&ステフナー加工 |
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インタークーラー コア容量の拡大及びフィンピッチ及び形状を見直し、圧力損失の低減と冷却性能の向上をはかりました。 |
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ラジエター コア容量の拡大及びフィンピッチ及び形状を見直し、圧力損失の低減と冷却性能の向上をはかりました。また材質にはアルミを採用する事により、特に高速走行・高回転時の冷却性能を重視しました。 |
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オイルクーラー フロント前部サイドに空冷式オイルクーラーをツインで装着する事により、高速走行時の油温の安定化を実現しました。 |
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